「海外移住をしたい!」と思っても、ビザの条件や年齢制限など、ハードルが高く感じますよね。特に30代になるとワーキングホリデーが使えなくなり、移住の選択肢が限られてくるため、慎重なリサーチと計画が必要になります。
私自身、海外移住を考え始めたのは32歳のときでした。
「30代からの海外移住って現実的なの?」
「仕事を辞めて海外に行くのはリスクが高いのでは?」
そんな不安を抱えながらも、少しずつ行動を積み重ね、最終的にカナダの大学院留学を決意。そして、その先にある永住権取得を目指すことにしました。
この記事では、私が30代でカナダ移住を決めるまでのリアルな体験談をもとに、どんなステップを踏んだのか、そしてなぜカナダを選んだのかを詳しく紹介します。
これから海外移住を考えている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです!
① 移住先を決める上でまずやったこと
1-1. 海外移住の目的と移住先の条件を明確にする
「海外移住」と一言で言っても、その理由や目的は人それぞれ。
✔️ 海外でやりたい仕事がある
✔️ 目指したいライフスタイルがある
✔️ 海外で子育てをしたい
など、移住の目的によって、選ぶべき国や都市が変わってきます。
私自身、19歳のときにアメリカの大学に留学した経験があります。
「とりあえず行ってみよう!」と深く考えずに飛び立った結果、たくさんの友人に出会い、帰国後も英語を使う仕事に就き、異文化環境で生き抜く力を身につけることができました。
でも、30代になっての移住はそう簡単に決断できません。
「仕事を辞めてまで海外に行って本当にいいのか?」
「うまくいかなかったらどうしよう?」
「この年で本当に海外移住できるのか…」
など、現実的な不安がどんどん押し寄せてきます。
だからこそ、「なぜ海外移住をしたいのか?」を明確にすることを第一に行いました。
私が海外移住を決意した理由は、以下の2つでした。
🔹 多様性豊かな社会で生きたい
🔹 自分らしくいられる場所で暮らしたい
この目的を軸に、移住先に求める条件をリストアップしました。
🔍 私が重視した移住先の条件
- 英語圏(または英語が通じやすい国)
- ダイバーシティ豊かな環境
- 生活水準の高さ(医療、教育など)
- 都市と自然の両方にアクセスできる
- 永住権取得のチャンスがある国
こうして絞り込んだ結果、カナダ、オーストラリア、オランダなどを候補にリストアップしました。
1-2. 海外移住の予算とビザ要件をリサーチ
海外移住には、初期費用と現地での生活費がかかるため、次に「どれくらいの予算が必要なのか?」を明確にしました。
🔍 移住にかかる主な費用
- ビザ申請費用
- 学費(留学の場合)
- 現地での生活費(家賃・食費など)
- 渡航費
- 予備費(想定外の出費に備える)
「どの国なら自分の予算内で移住できるのか?」を考えながら、各国のビザ要件や必要な資金をリサーチしました。
ビザの要件については、私がリサーチした国について簡単にまとめるとこんな感じです。
国 | ビザの特徴 |
🇨🇦 カナダ | 永住権取得の選択肢が豊富 |
🇦🇺 オーストラリア | スキル移民制度が充実、技術職なら永住権取得も可能 |
🇳🇱 オランダ | 個人事業主ビザが取りやすい(起業・フリーランス向け) |
🇹🇭 タイ | リタイアメントビザやデジタルノマド向けビザがある |
🇦🇪 ドバイ | フリーランスビザがあり、ビジネス環境が整っている |
最初は移住先も幅広く検討し、徐々に自身の条件と照らし合わせていきました!
② 移住先としてカナダを選んだ理由
移住にかかる予算やビザ要件を踏まえ幅広く検討した中で、私が最終的にカナダを移住先に選んだ理由をお話します。
2-1. 自身の海外移住目的や条件と合致した
最初にリストアップした「理想の移住条件」とカナダがマッチしていたことが大きな決め手でした。
✔️ 英語圏であること
✔️ 多文化共生が進んでいる(移民が多く、ダイバーシティが豊か)
✔️ 生活水準が高く、医療や教育の質が良い
✔️ 都市と自然のバランスが取れている(バンクーバー、トロントなどの都市部)
また、予算を考えても、カナダ移住が現実的に実現可能だということもわかりました。
2-2. カナダは永住権プログラムが豊富
カナダには、移住者が永住権を取得するためのプログラムが豊富にあります。
一部の例として以下のような申請方法があります。
🔹 Express Entry(ポイント制移住プログラム)いわゆるポイント制移住プログラム。自身のスキルや経験に応じてポイントが加算され、永住権申請基準ポイントに達した場合に申請が可能です。
🔹 PNP(州指名プログラム)特定の州が求める職業に従事している場合、その州から指名を受けて永住権を取得するプログラム。
🔹ケアギバークラス 一般家庭で子供や高齢者・障がい者の世話、家事を手伝う仕事に就き、永住権を申請するプログラム。
🔹フェデラルスキルドワーカークラス 国が指定する特定スキルの実務経験を持つ人が永住権を申請するプログラム。
🔹 大学院留学 → Post-Graduation Work Permit(PGWP)で労働経験 → 永住権申請(Express EntryやPNPを利用)
この中でも、私は大学院留学を通じて移住し、その後永住権を目指すことにしました。
カナダでは、大学院を卒業した後にPost-Graduation Work Permit(PGWP)を取得できます。PGWPとは、カナダの認定を受けた高等教育機関を卒業した場合に申請できる、最大3年間の就業ビザのことです。
これにより、カナダでの就業経験を積みながら、永住権申請の要件を満たすことのできる可能性があります。
カナダも他国同様に、昨今移民政策が厳しくなっており、ハードルは高くなってきています。
それでも、私が検討していた他の国と比べると、比較的移住希望者が永住権を目指すのに利用できるプログラムの種類が多いように思います。
とはいえビザについては本当に日々状況が変わるので、こまめにニュースをチェックするようにしています。
ビザ関連ニュースにおいて、私が参考にしているサイトを共有しておきます!
- ビザJPカナダ
(最新のカナダのビザニュースを掲載してくださるので非常に参考になります!私は学生ビザ申請もこちらに代行をお願いしました。)https://visajpcanada.com - カナダ移民・難民・市民権省(Immigration, Refugees and Citizenship Canada)の公式サイトhttps://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship.html
- IMMIGRATION NEWS CANDA
移民政策関連のニュース記事
https://immigrationnewscanada.ca - YouTube:@rrdancel
カナダの留学生向けにビザや永住権、学校紹介やカナダでの生活について情報発信をしているYouTubeチャンネル。
https://www.youtube.com/@rrdancel/featured
2-3. アメリカ留学経験で親しんだ北米文化
私がカナダを選んだもう一つの理由は、北米の文化に慣れていたからです。
大学時代にアメリカに留学していたため、北米の生活や文化には馴染みがありました。
英語圏、特にカナダとアメリカは言語や文化、ライフスタイルも似ている部分が多く、移住後もスムーズに生活に馴染めるだろうと感じました。
このような理由から、カナダへの大学院留学、そして永住権取得を目指すことに決めました!
③ カナダ大学院留学に向けた準備
3-1. カナダの大学院プログラムを選定
大学院の比較
移住先をカナダに決めてから、まず大学院選びを行いました。
候補となる大学院のリストを作り、主に以下のポイントを比較しました。
✔️ カリキュラム内容
✔️ プログラム期間(1年 or 2年)
✔️ 学費
✔️ 入学条件
✔️ 周辺の環境
✔️ DLI‐Designated Learning Institution=カナダ政府指定校)であるかどうか
※これによって、学生ビザの発行可否が決まるため。
最終的に、トロントにある大学のMBAプログラムを第一志望にしました!
その他にも、以下のように準備を進めました。
LinkedInで在学中の学生や卒業生へ連絡
ウェブサイト等からわかる情報は限られているので、どうしても学生さんのリアルな声が聞けたらと思い、LinkedInで在学中の学生さんや卒業生にメッセージを送りました。
返信は期待はしていなかったのですが、結構細かい情報まで教えてくれる方もいました!
英語テスト(Duolingo English Test)の受験
一般的に留学生の場合は、英語力証明のための英語テスト結果の提出が必要になります。
カナダの大学、大学院で主に使われている英語テストはIELTSかと思います。
しかし私が受けた学校では、Duolingo English Testの提出も受けているとのことでした。
Duolingo English Testはオンラインで受験でき、受験料も比較的安価なため、こちらを受けることにしました。
2日以内にテスト結果が送られてくるので、学校への応募期限が迫っていて早急に結果が必要な場合でも使えると思います。
Duolingo English Testの公式サイト
https://englishtest.duolingo.com
3-2. カナダ大学院への志願
志望するプログラムが決まったら、各学校の応募条件に従って書類の準備等を行いました。
学校によって多少異なりますが、共通して準備したのは以下のものです。
・Statement of Purpose
・Reference Letter
・英文レジュメ
・大学の卒業証明&成績書
・雇用証明書(これまで働いてきた会社すべての在籍を証明するため)
・英語テスト結果(Duolingo English Test)
Statement of Purposeは北米の大学、大学院ではよく提出が求められる文書です。
これまでの学問・就労経験、なぜこのプログラムに入りたいのか、このプログラムで何を学び、どう今後に活かしたいのか、といったことを書いた志願書になります。
オンラインでサンプルがたくさん見つかるので、色んな例文を読んで参考にしました!
もうひとつ北米の多くの大学院で求められるのが、Reference Letter (推薦書)。
社会人経験のある方は前職や現職の上司、学生さんなら大学教授などに書いてもらうのが一般的かと思います。
日本だとなかなかReference Letterを頼む機会ってないですよね…
ましてや英語で書いてもらう必要があるので、誰に相談するか迷いました。
幸い私は前職の上司がドイツ人の方で、とても気さくで親切な方だったので、その方にお願いすることができました。
Reference Letterは人にお願いするものなので、早めに相談することをお勧めします!
3-3. カナダの学生ビザ申請
大学からの合格通知書が届いたら、早速学生ビザ(Study Permit)の申請に進みました。
ビザ申請は書類が多くて大変でしたが、リスト化して一つずつクリア。
ビザセンターでのバイオメトリクス取得後、24時間以内に許可が下りたときは本当にホッとしました!
ビザ申請の細かいステップや書類については、長くなるのでまた別の記事にまとめたいと思います。
ここでは、特に私が失敗から学んだこと、気が付いたことを残します。
★パスポートの有効期限が渡航から半年はあるかを確認すること!
(私は直前に気がついて急遽更新することに…凡ミスでした!)
★日本語の書類については第三者機関による翻訳が必要なため、事前に翻訳サービスを調べておくと良い。
★用意する書類が多いので、Excelでチェックリストを作ると漏れがなくおすすめ!
書類を用意するところが一番時間がかかったので、余裕をもってとりかかるのが大事です!
④まとめ|30代独身女性でも海外移住は可能!
30代での海外移住は20代と比べるとハードルが高くなるのは事実です。でも、計画的に準備すれば決して不可能ではないと実感しました。
まずは以下のステップを踏んで、着実に進めていけば実現は可能です!
✔️ 移住の目的と希望条件を明確にする
✔️ 理想の国をリサーチする
✔️ ビザや永住権取得の要件を調べる
✔️ 現地のリアルな情報を集める
✔️ ビザや学校申請は必要書類をリスト化して1つ1つ丁寧に!
「30代だから遅いかも…」と迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してみてください!
人生は一度きり。せっかくなら失敗を恐れず、やりたいことに挑戦していきましょう!✨
この記事が、海外留学、海外移住に興味がある方にとって少しでも後押しになれば幸いです。
コメント